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老犬が寝てる時に呼吸が荒い7つの原因|異常サインと自宅でできる対処法


夜中にふと愛犬を見ると、老犬が寝てる時に呼吸が荒い状態になっていた——。

そんな場面に出くわして、「年のせいかな」と思いながらも「もしかして苦しいんじゃないか」と不安になった飼い主さんは多いはずです。

その不安、きちんと向き合う価値があります。

老犬の寝てる時の呼吸が荒い原因には、加齢による自然な変化もありますが、心臓病や呼吸器疾患など、早期発見が大切な病気が隠れていることも少なくありません。

この記事では、老犬が寝てる時に呼吸が荒くなる7つの原因と、自宅でできる異常の見分け方、そして緊急受診が必要なタイミングをわかりやすく解説します。

「最近、愛犬の寝息が気になる」と感じている飼い主さんは、ぜひ最後まで読んでみてください。


目次

老犬が寝てる時に呼吸が荒くなる「本当の理由」

老犬が寝てる時に呼吸が荒くなる「本当の理由」|シニア犬の老犬 呼吸が荒い 寝てる時

「寝ているのに呼吸が速い」「ハァハァとした寝息が続いている」——こうした状態には、さまざまな原因が考えられます。

原因によって対処法がまったく異なるため、まず「なぜそうなっているのか」を確認することが大切です。

原因① 加齢による心肺機能の低下

犬も年をとるにつれて、心臓や肺のはたらきが少しずつ衰えていきます。

若い頃は難なくできていた呼吸も、シニア期になると少しの負荷で息が上がりやすくなります。

大型犬では特に7〜8歳を過ぎると、安静にしていても呼吸数がやや増えることがあります。

加齢が原因の場合、呼吸は速めになっても「ゼイゼイ」「ヒューヒュー」といった異音は出にくいのが特徴です。ただし、「年のせいだから仕方ない」と決めつけるのは危険です。心臓病が進行しているケースも多くあります。

原因② 心臓病(拡張型心筋症・僧帽弁閉鎖不全症)

老犬の呼吸が荒くなる原因として、最も多いもののひとつが心臓病です。

心臓の機能が低下すると、体内の血液循環が悪くなり、肺に水が溜まる「肺水腫」という状態になることがあります。肺水腫になると酸素をうまく取り込めなくなり、呼吸数が増えます。

特に注意したいのが、寝ている時に呼吸が速くなるというパターンです。横になると肺への圧迫が変化し、心臓への負担が増すため、心臓病では就寝中に症状が目立つことがあります。

早期に発見できれば、薬で進行を遅らせることが期待できます。定期的な心臓検査が、愛犬を守る大きな手がかりになります。

原因③ 呼吸器疾患(肺炎・気管虚脱など)

肺炎や気管の異常など、呼吸器そのものに問題が起きている場合も、寝ている時の呼吸に影響が出ます。

老犬では「誤嚥性肺炎」といって、食べ物や飲み水が気管に入り込んで肺炎を起こすリスクが高まります。食後に咳き込む、食事中にむせるといった様子が続くようなら、要注意です。

また、気管が潰れる「気管虚脱」は小型犬に多い病気ですが、老犬では犬種を問わず起こりやすくなります。「ガーガー」という独特の呼吸音が伴います。

原因④ 痛みや不快感

どこかが痛かったり、体に違和感がある場合も、犬の呼吸は速くなります。

関節炎や椎間板ヘルニアなど、老犬によく見られる疾患が原因で、痛みから呼吸が浅く速くなることがあります。

「寝ているのに体位を頻繁に変える」「特定の姿勢を嫌がる」「うめき声をあげる」といったサインが伴う場合は、痛みの可能性を疑ってみてください。

痛みが原因なら、早めに対処することで愛犬の生活の質を大きく改善できる可能性があります。

原因⑤ 暑さ・熱中症

室温が高いと、犬はパンティング(ハァハァとした呼吸)で体温を調節しようとします。老犬は体温調節機能が衰えているため、若い犬より少ない温度変化でも息が荒くなりやすいです。

夏場はもちろん、暖房が効きすぎた冬の室内でも注意が必要です。

室温を確認して25度を超えているようであれば、まずエアコンで室温を下げてみてください。それで呼吸が落ち着くようなら、暑さが原因だった可能性があります。

原因⑥ 夢を見ている(REM睡眠中の反応)

犬も人間と同じようにREM睡眠(夢を見る眠り)があります。

夢の中で走ったり興奮したりすると、寝ている間に呼吸が速くなることがあります。

足がピクピクと動いたり、小さく「ウゥ」と声を上げたりしながら呼吸が変化する場合は、多くの場合は夢を見ているだけです。起きたら普通に動いて食欲もある、というのが「夢のせい」と判断できる目安です。

ただし他の原因との見分けが難しいこともあるため、起床後の様子もよく観察してください。

原因⑦ 貧血・ホルモン疾患

副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)や貧血も、呼吸に影響を与えます。

貧血では酸素を運ぶ赤血球が減るため、体が補おうとして呼吸数が増えます。歯茎や舌の色が白っぽくなっていたら、貧血のサインかもしれません。

クッシング症候群では、お腹が丸く膨らむ、毛が抜ける、水をたくさん飲むといった変化も伴うことが多いです。これらの変化が同時に見られる場合は、早めに検査を受けることをおすすめします。


呼吸が荒い原因はひとつとは限りません。次の章では、自宅でできる具体的なチェック方法をお伝えします。


異常な呼吸を見分ける3つのチェック方法

異常な呼吸を見分ける3つのチェック方法|シニア犬の老犬 呼吸が荒い 寝てる時

「老犬が寝てる時に呼吸が荒い=すべて異常」ではありません。大切なのは、正常の範囲かどうかを判断する基準を持つことです。

チェック① 1分間の呼吸数を数える

愛犬が落ち着いて寝ている状態で、胸やお腹の動きを見ながら1分間の呼吸数を数えましょう。

胸かお腹が一度上がって下がる動作を「1回」とカウントします。

犬のサイズ 正常範囲(安静時)
小型犬(10kg未満) 15〜25回/分
中型犬(10〜25kg) 15〜20回/分
大型犬(25kg以上) 10〜20回/分

1分間に40回を超える場合は要注意のサインです。

できれば普段から月に1〜2回、呼吸数を記録しておくと、変化に気づきやすくなります。アプリや手帳でシンプルにメモするだけでも、受診の際に獣医師への情報提供として役立ちます。

チェック② 音・姿勢・粘膜の色を確認する

呼吸の数だけでなく、音・姿勢・粘膜の色にも注目してください。

以下のサインが見られる場合は、異常の可能性があります。

  • 「ゼイゼイ」「ヒューヒュー」「ゴロゴロ」などの異音がする
  • お腹が大きくふくらんだりへこんだりする腹式呼吸になっている
  • 口を開けて呼吸している(犬は安静時、通常は鼻呼吸)
  • 舌や歯茎が青紫・白っぽい色になっている
  • 首を伸ばして、頭を上げた姿勢のまま動かない
  • 呼吸のたびに肩や全身が揺れている

舌や歯茎の青紫色(チアノーゼ)は酸素不足の危険な状態です。夜間や休日でも、すぐに動物病院に連絡してください。

チェック③ やってはいけない対応

心配のあまりやってしまいがちですが、以下の対応は逆効果になることがあります。

  • 強く抱き上げる・揺らす:胸への圧迫が増し、呼吸をさらに苦しくする場合があります
  • 水を無理やり飲ませる:誤嚥のリスクが高まります
  • 何時間も様子を見続ける:心臓病や肺水腫は、時間が経つほど悪化しやすいです

「少し経てば治るかも」という判断が、手遅れにつながることがあります。異常のサインが見られたら、早めに獣医師に相談することをおすすめします。

関連記事:シニア犬の健康管理について詳しく読む →


病院に行くべきタイミング|緊急度の見分け方

病院に行くべきタイミング|緊急度の見分け方|シニア犬の老犬 呼吸が荒い 寝てる時

「どのくらいの状態なら病院に行くべきか」は、多くの飼い主さんが迷うポイントです。

すぐ受診すべき症状

以下のいずれかに当てはまる場合は、今すぐ動物病院に連絡してください。

  • 1分間の呼吸数が40回を超えている
  • 口を開けて苦しそうに呼吸している
  • 舌や歯茎が青紫・白っぽい(チアノーゼ・貧血のサイン)
  • 横になると呼吸が苦しそうで、ずっとうつぶせ・座ったままでいる
  • 咳が続いて眠れない様子がある
  • ぐったりして動けない、食欲がまったくない
  • 突然の激しい呼吸の変化

特に「口を開けての呼吸」と「チアノーゼ」は緊急のサインです。夜間でも、救急対応の動物病院を探して連絡することをおすすめします。

様子見でいい症状

以下の状態であれば、翌日の受診で対応できる場合が多いです。

  • 呼吸数が20回/分以下で安定している
  • 異音がない
  • 足をピクピクさせながらの変化(REM睡眠の可能性が高い)
  • 起きたら普通に動いて食欲もある
  • 室温を下げたら呼吸が落ち着いた

ただし、様子見と判断した場合も、翌日以降に症状が続くようなら必ず受診してください。

「1日待つ」が正解のこともありますが、「ずっと様子見」は危険なこともあります。心配なら早めに電話で獣医師に相談するだけでも、安心につながります。

関連記事:老犬の介護と日常ケアについて →


大型犬・犬種別に知っておきたい注意点

大型犬・犬種別に知っておきたい注意点|シニア犬の老犬 呼吸が荒い 寝てる時

大型犬は心臓病のリスクが高い犬種が多く、寝ている時の呼吸への影響も出やすい傾向があります。犬種別の特徴を知っておくことが、早期発見への近道です。

ゴールデンレトリバーの場合

ゴールデンレトリバーは「拡張型心筋症(DCM)」を発症しやすい犬種のひとつです。

拡張型心筋症は、心臓の筋肉が薄くなって心臓が大きくなり、ポンプとしての機能が低下する病気です。進行すると肺に水が溜まり、就寝中の呼吸が荒くなるという症状が出やすくなります。

ゴールデンレトリバーでは8歳を過ぎたら年に1〜2回の心臓検査(聴診・X線・心臓エコー)をおすすめします。早期発見できれば、薬で進行を遅らせることが期待できます。

「最近、寝息がうるさくなった」「夜中に起きていることが増えた」といった変化が気になり始めたら、それが受診のきっかけになります。

ラブラドールレトリバーの場合

ラブラドールも大型犬として拡張型心筋症のリスクがあります。

加えて、ラブラドールは肥満になりやすい犬種です。体重が増えると横隔膜への圧迫が増し、呼吸が浅く荒くなりやすくなります。

シニア期は特に体重管理が大切で、適正体重を維持することが呼吸器への負担軽減につながります。「太ってきたかな」と感じたら、フードの量や内容を見直すよいタイミングです。

シベリアンハスキーの場合

シベリアンハスキーは寒さへの耐性が高い犬種ですが、暑さには弱い傾向があります。

日本の夏は特に過酷で、老犬のハスキーは室温管理に細心の注意が必要です。寝ている時の呼吸が荒い場合、まず室温を確認してみてください。

ハスキーは比較的声が大きく、「アウアウ」「ウォウォウォ」と鳴くことがありますが、これが呼吸困難のサインと混同されることがあります。呼吸音(ゼイゼイした異音)と、普通の鳴き声を区別することが大切です。異音を伴う呼吸変化が続く場合は、迷わず受診することをおすすめします。

関連記事:シニア犬の運動と体力維持について →


まとめ

老犬が寝てる時に呼吸が荒くなる原因は、さまざまです。

  • 夢を見ているだけ・室温が高いなど、心配いらないケースもある
  • 心臓病・肺炎・痛みなど、早めの受診が必要なケースもある
  • 1分間40回以上の呼吸数・口呼吸・チアノーゼは緊急のサイン

まずは「1分間の呼吸数を数える」ことから始めてみてください。数字として記録しておくことで、いざという時に変化を判断する根拠になります。

愛犬の呼吸の変化は、体の内側からのメッセージかもしれません。「年のせいかな」と流さず、「何か伝えようとしているのかな」と向き合ってみてください。

わが子のために、できることをひとつずつ。


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